「猫に牛乳は与えない方がいい」って聞いたことありますか?
私もななちゃんが子猫の時に病院の先生に言われたことがあります。
それはどうしてなのか?
今回は猫と牛乳の関係についてまとめてみました!
猫に牛乳はダメ!と言われる理由
牛乳に含まれる「乳糖」を分解できないため
牛乳には「乳糖」という成分が含まれています。
この「乳糖」を分解できるのは、体内に「ラクターゼ」と言われる酵素を十分に持っていることが必要です。
ラクターゼが少ないと、乳糖を分解することができず、消化不良や下痢になってしまいます。
個体差があるので、猫によって牛乳を飲んでも大丈夫な子もいれば、ほんのちょっとでも下痢になる子もいます。
人間も同じですよね。
特に日本人を含むアジア人はラクターゼが少ないと言われており、牛乳はあまり向いていません・・
かく言う私も牛乳はあまり得意ではありません(;´∀`)
牛乳を飲むのが向いていないラクターゼの少ない人のことを「乳糖不耐症」と言い、
毎日少しづつチャレンジしていけば耐性がついて飲めるようになることもあるそうです。
学校でも牛乳が出ますしね・・・
猫はそこまでする必要はないので、大丈夫な子に限り飲ませるということでいいと思います!
子猫の時も、猫用ミルクが販売されていますので、牛乳ではなくてそれを使う方がいいです。
猫の母乳と牛乳の成分は違う
牛乳に含まれる乳糖は、猫の母乳の約3倍!
人間用の牛乳を飲ませた場合、子猫は下痢になる確率が高く、成猫の場合よりも重篤になることが予想されます。
市販されている猫用ミルクは、乳糖が入っておらず、他にも猫に必要な成分がプラスされています。
猫用ミルクを買って飲ませてあげましょう。
牛乳を飲ませ続けると肥満になる!?
牛乳は完全栄養食品と呼ばれ、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル(カルシウム、リン、カリウム等)が含まれています。
現在のフードには猫が必要な栄養素がバランスよく配合されており、これを食べているだけで不足はありません。
プラスして牛乳も飲んでいると、栄養過多・・・肥満になってしまうこともあります。
じゃあおやつにどうかな・・
という方もいるかもしれませんが、おやつであっても、同じく栄養過多にはなることはお忘れなく(;´∀`)
うちの猫は牛乳大好きで・・・という方も、適量にしましょう!
また、健康診断で体重や中性脂肪にも気を付けてあげてくださいね。
牛乳アレルギーの可能性もある
乳糖を分解できない「乳糖不耐症」以外に、牛乳アレルギーである可能性もあります。
牛乳を飲んだ後に下痢をしたり、嘔吐したり、皮膚に異常が現れたりしたら、アレルギーかもしれません。
フケが出たり、痒そうにすることが多いようです。
何かいつもと違う症状が出たら病院で相談してみましょう。
\牛乳ってどんな味かにゃ・・・/
シュウ酸カルシウム尿結石症のリスク
牛乳やチーズなどにはシュウ酸カルシウムが多く含まれています。
摂取しすぎると、シュウ酸カルシウム尿結石症につながることがあります。
シュウ酸はホウレンソウに含まれていることが有名ですが、牛乳にも含まれています。
シュウ酸カルシウム尿結石症は、長毛種や高齢の猫が比較的なりやすい病気とも言われています。
トイレに何度も行ったり、トイレにいる時間が長くなったり、粗相をしたり、尿が出にくくなったり、尿に血が混じったりといった症状が出ます。
なってしまうと外科的に取り除く以外に方法がないので、ならないように食事内容(水を多く飲む)などの生活習慣を管理してあげることが大切です。
牛乳だけが原因の病気ではありませんが、飲ませ過ぎるとよくないので気を付けましょう。
高齢の猫には心臓の負担になることも
牛乳にはナトリウムが含まれており、これの摂取が多いと心臓の働きに負担になることがあります。
主に高齢の猫や心臓に疾患を持っている猫です。
そういう猫は、牛乳を継続して飲ませることは控えましょう。
猫が牛乳しか飲まない場合はどうすれば?
たぶん、牛乳を飲んでも下痢にならない猫の場合なのでしょう。
飲んでも大丈夫そうに思えますが、上記の理由で、肥満になる可能性は大いにあります。
牛乳を飲んでも、水の代用として完全ではありません。
水もちゃんと飲んでいて、牛乳も嗜好品程度に、なら大丈夫ですが。。
本当に牛乳しか飲まない場合は、水に少し匂い付け程度に牛乳を入れるとか・・・
工夫してみましょう。
\猫ミルク、小さいころ飲んでたにゃ/
高齢猫の栄養補給として
高齢になってきて、すっかり食が細くなってしまい、心配・・・
という時に猫用の牛乳を利用されている方は多いようです。
猫用の牛乳は、猫に必要な栄養素を添加してくれている商品も多いです。
「食べる餌の量は減ったけれど、これなら飲んでくれる」ということなら、積極的に与えてよいと思います。
下記に、シニア向けの猫用ミルクもご紹介していますので、ご参考に。
おすすめの猫用ミルク
人間用よりも、猫用のミルクをあげましょう!
猫用に乳糖をカットした牛乳が色々と販売されていますよ。
◎キャティーマン (CattyMan) ねこちゃんの国産牛乳 全猫種用 200ml×24個入り
九州育ちの生乳から作った猫用の牛乳。製造過程で乳糖を完全分解しました。
着色料・香料不使用。猫ちゃんの健康に配慮し、タウリン強化しています。
乳糖を調整してあり、おなかに優しいミルク。
特殊加工技術により、溶解性に優れています。
体の発育や健康のために大切な必須脂肪酸がバランスよく含まれています。特にドコサヘキサエン酸(DHA)を強化し、アラキドン酸(ARA)を含有。おなかの中のビフィズス菌を増やすミルクオリゴ糖を配合。
ヌクレオチド(核酸)、猫に必須のアミノ酸タウリンを強化しました。
◎キャティーマン (CattyMan) ねこちゃんの国産牛乳 7歳からのシニア用 200ml×24個
おなかにやさしい「乳糖ゼロ」九州産生乳のおいしさを活かしたペット用国産牛乳。シニア期にうれしいコンドロイチン、グルコサミン配合。魚軟骨抽出物(コンドロイチン含有)、N-アセチルグルコサミン、タウリン、乳糖分解酵素が含まれています。
→Amazonで見てみる
メグミルクのアカディ牛乳は、猫にはどう?
メグミルクから、人間用にアカディという名前の牛乳が発売されています。
これは、「乳糖不耐症」の人に向けて、乳糖をカットした牛乳です。
猫用の牛乳と違う点は、少し乳糖を残している点です。
猫用牛乳は100%カットされているものがほとんど。
こういった点から、乳糖に反応がある猫にはおすすめしません。
猫用の牛乳にしましょうね。
ヤギのミルクも猫には合っている
牛乳は猫には合いにくい・・・という話をしてきましたが、ヤギのミルクは猫には合っているようです。
ヤギの乳糖は下痢を引き起こすことがありません。
犬猫用として売られているヤギミルクが多数あります。
ヤギミルクにはカルシウムやビタミン類、タウリンなど多くの栄養素が含まれており、特に心機能の健康を維持するために大切なタウリンは牛乳の20倍もあるとのこと。
また、牛乳に比べて消化吸収がしやすいです。
猫に牛乳を与える際の注意点
以上の内容からまとめてみました。
・高齢猫の栄養補給や子猫の生育目的でなければ、ミルクは飲まなくてもOK。嗜好品として。
・肥満にならない様に量を調整する
・できれば水も飲むようにする
・牛乳ではなく、猫用ミルクかヤギミルクにする
・下痢があったり皮膚に症状が出たらアレルギーかもしれないのでやめる
・冷たいミルクはあげず、常温のものを。(おなかを壊します・・・)
\牛ってどんな動物なのかにゃ?/
まとめ
ななちゃんを保護した時、手のひらサイズで本当に小さかったです。
夜に保護したため、次の日に病院に連れていきました。
「牛乳は絶対にあげないでね!」と先生に念を押され、すぐにホームセンターに猫用ミルクを買いに走りました。
かなり弱っていたので、牛乳で下痢をしたら致命傷になりそうな感じでした・・・
今では大きく育ち、保護した時のことはよい思い出です。
うちの子たちはミルクを飲む習慣はありませんが、きっと牛乳が大好きな子もいるのでしょうね(*´Д`)
皆様の参考になりましたら、幸いです!